船欠航、燃える前の首里城を見た|欠航した日の那覇と斎場御嶽(慶良間諸島・番外編)

船欠航、燃える前の首里城を見た|2019年元日、お正月行事でにぎわう焼ける前の首里城正殿 島旅一覧

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※この旅は、60代後半のころのお話です。(いまは70代、まだまだ島を歩いています😊)

2018年の12月、私は初めて沖縄に行きました。

きっかけは、人に言われたひとことでした。

死ぬ前に1回は、沖縄に行った方がいい。文化が全然違うから。

そうか、文化が違うのか。それならまず遠い沖縄から行こうと思って、出かけました。

目的地は慶良間諸島です。那覇に着いたその日のうちに、座間味島へ渡るつもりでした。

ところが、そうはなりませんでした。そして、そうならなかったおかげで、私は燃える前の首里城を見ることになったのです。

空港に着いたら「今日、船止まってます」

那覇空港の駐機場に停まる飛行機(2018年12月9日)
那覇空港に着いてすぐの一枚。このあと、船の欠航を知りました

12月9日、羽田を朝6時30分に発って、那覇に着いたのが9時40分。

空港で、座間味のガイドさんから連絡がありました。

「今日、船止まってます」

嘘でしょ・・?その日のうちに島へ渡るつもりでしたから、沖縄本島の宿は取っていません😂しかも初めての沖縄です。右も左も分かりません😂

まず、ガイドさんに相談しました。「ここは割と取りやすいですよ」と言って、那覇の宿を紹介してくださいました。これで、その日眠る場所は決まりました😆

けれど、まだ午前中です。一日まるまる空いてしまいました。

困ったときの、末っ子です

どうしよう、と思いました。困ったときの、末っ子です。すぐにメールしました。

返ってきたメールは、ほんの二言。「なら、首里城と斎場御嶽(せーふぁうたき)に行きな」

えぇ〜😳? そうは言われても、どこにあるのか分かりません。でも、行くしかない。私、素直だけが取り柄ですから☺️

那覇空港の観光案内所で「斎場御嶽に行きたいんです」と聞きました。モノレールとバスを乗り継いでいくルートを教えて頂き、すぐにモノレールに乗り込んで那覇のバスターミナルに向かいました😚不安な気持ちで斎場御嶽行きのバスに乗り込みました🧐

那覇空港駅に停まるゆいレール(沖縄都市モノレール)
那覇空港駅から、ゆいレールに乗りました

斎場御嶽は、琉球王国のいちばん大切な聖地だそうです。私にとっては、これが沖縄で最初に見たものになりました。

💡 斎場御嶽(せーふぁうたき)って、どんなところ?

沖縄本島の南東部、南城市にある聖地です。「御嶽(うたき)」は、沖縄で神さまをお祀りする場所のこと。なかでも斎場御嶽は、琉球王国でいちばん格の高い聖地とされてきました。

昔は、国の祈りをつかさどる女性の最高位「聞得大君(きこえおおきみ)」が、ここで就任の儀式をしたそうです。建物はなく、森と大きな岩そのものが祈りの場所です。いちばん奥の「三庫理(さんぐーい)」は、大きな岩が2つ寄りかかってできた三角のすき間です。

2000年に、首里城跡などと一緒に世界遺産になりました。石畳の坂道なので、歩きやすい靴でどうぞ。見学は50〜60分が目安です。

斎場御嶽の入口にある石碑と世界遺産の銘板
斎場御嶽の石碑。沖縄で最初に見たものです
斎場御嶽の森の中に続く石畳の道
森の中の石畳を歩いていきます
斎場御嶽の木々のあいだから見える海
木々のあいだから、海が見えました
大きな岩が2つ寄りかかってできた三角のすき間・三庫理(さんぐーい)
いちばん奥の三庫理(さんぐーい)。大きな岩が2つ、寄りかかっています

そこで会った、ひとり旅の女性

ひととおり見終わって歩いていたら、ひとり旅の女性とお話しする機会がありました。大阪からいらした、40代か50代くらいの方です。

「これから首里城に行きたいんですけど、どう行くか分からなくて」と申し上げたら、

「あら、私も行こうかしら」

その方が調べてくださって、バスを乗り継いで、2人で首里城へ向かいました。

あとで地図をよく見て分かったのですが、斎場御嶽と首里城は、ものすごく離れています。本当なら車がないとたどり着けないような距離でした。

写真の時刻が、それを教えてくれます。斎場御嶽で最後に撮ったのが午後2時35分。首里城で最初に撮ったのが5時22分。あいだに2時間47分かかっています。バスを乗り継いで、それだけかかったのです。

あの方に会わなければ、たどり着けなかったと思います😚

17時22分。閉まるまで、あと少し

バスを降りたのが、夕方の5時22分。あとで写真の撮影時刻を見返したら、そう残っていました。

夕方の首里城・守礼門(2018年12月9日17時22分)
バスを降りてすぐの守礼門。17時22分でした

そして、その日の入場の締め切りまで、あと数分でした😱

バス停から入口までは、けっこうな距離があります。

走りました。

首里城の歓会門(かんかいもん)
歓会門(かんかいもん)をくぐって、さらに奥へ
首里城の城壁のあいだを上の門へ続く石段
城壁のあいだを、上の門へと石段が続きます

60代後半で、荷物を持って、坂を走りました。そして5時27分、券売所にたどり着きました。そのときに撮った「券売所」の看板の写真が、いまも残っています。

首里城・奉神門の前の券売所(2018年12月9日17時27分)
17時27分、奉神門の前の券売所にたどり着きました

間に合いましたが、閉まるまでは30分ほどです。使える時間は、それだけでした。

ですから、どこにも立ち止まらず、歩きながら見ただけでした。広いところを、ただ通り抜けるように。

焼ける前の首里城正殿(2018年12月9日)
焼ける前の首里城正殿。2018年12月9日の夕方、急ぎ足で見た姿です
焼ける前の首里城正殿の中にあった王の玉座(御差床・うさすか)
焼ける前の正殿の中。王さまの玉座(御差床)です(2018年12月)

最後に撮った写真の時刻は、5時55分。ほんとうに、30分ほどで通り抜けたのでした。

なんだか、走った記憶しかありません笑

そのときは「ああ、慌ただしかったな」としか思っていませんでした。

💡 首里城って、どんなところ?

那覇の街を見下ろす丘の上にある、琉球王国の王さまのお城です。1429年に琉球がひとつの国にまとまってから、およそ450年のあいだ、王国の中心でした。

朱色の正殿は、戦争で焼けたあと、1992年に復元されたものです。首里城は、これまでに何度も焼けては建て直されてきたお城なのだそうです。

2000年には、斎場御嶽などと一緒に世界遺産になりました。登録されているのは建物ではなく、地下に残る昔のお城の跡(首里城跡)です。

船が欠航した日に、那覇から斎場御嶽と首里城を1日でまわるには

私は行き当たりばったりでしたが、これから行かれる方のために、いまの行き方を調べてまとめておきます。

① 那覇空港 → 斎場御嶽

  1. ゆいレール(モノレール)で、那覇空港駅から「旭橋駅」へ。那覇バスターミナルは、この駅とつながっています
  2. 那覇バスターミナルの7番のりばから、東陽バス 338番「斎場御嶽線」に乗ります
  3. およそ60分で「斎場御嶽入口」に到着
  4. バス停のそば、正面駐車場にある券売所でチケットを買います
  5. そこから入口(緑の館・セーファ)まで、歩いて7分から10分(およそ500メートル)

※私が行った2018年は38番でした。いまは338番に変わっています。古い案内を見ていると迷いますので、お気をつけください。

※南城市役所でNバスに乗り換える行き方もあります。

② 斎場御嶽 → 首里城

  1. 「斎場御嶽入口」から338番のバスで、那覇バスターミナル(旭橋)へ戻ります。およそ60分
  2. 旭橋からゆいレールで「首里駅」へ
  3. 首里駅から守礼門まで、歩いておよそ15分

歩くのがつらい方には、こちらがおすすめです。首里駅前のバス停から「首里城下町線」の7番か8番に乗ると、「首里城前」で降りて、守礼門まで歩いて1分です。

私のときは、この移動に2時間47分かかりました。写真の時刻が残っていましたので、間違いありません。

③ 1日でまわるなら、朝いちばんで

正直に申し上げます。この2か所を1日でまわるのは、けっこう大変です。

片道1時間のバスと、乗り継ぎと、それぞれの見学。私は走るはめになりました。

  • 斎場御嶽を朝いちばんに。午後からだと、首里城が閉まってしまいます
  • 斎場御嶽は、3月から10月は朝9時から夕方6時まで(券売は5時15分まで、最終入場は5時30分まで)。11月から2月は夕方5時30分まで(券売は4時45分まで、最終入場は5時まで)
  • 首里城の有料区域は、12月から3月は夕方6時まで(入場の締め切りは5時30分)。4月から11月は夜7時まで(締め切りは6時30分)
  • ゆいレールをよく使う日は、1日乗車券も考えてみてください

そして、行かれる前に必ず、いまの時刻と料金をお確かめください。私が行ったあとも、いろいろ変わっています。

※この記事の時刻や料金は、2026年9月に調べたものです。

  • ⚠️斎場御嶽の拝観料は、2026年10月1日から大人600円になりました(それまでは300円)
  • ⚠️斎場御嶽は、2026年11月2日から2027年1月5日まで工事のため、入口(御門口)より先には入れません。この期間は入場無料で、入口までは行けます。首里城の正殿公開の時期とちょうど重なりますので、お気をつけください
  • ⚠️首里城は、2026年11月23日の入場分から、大人400円が1,000円になります。正殿の中を見るには事前予約(30分ごとの時間指定)が必要です。前日の11月22日は、公園全体がお休みです

👉 斎場御嶽 公式サイト
👉 首里城公園 公式サイト

年が明けて、もう一度

この旅は長くて、慶良間諸島をゆっくりめぐって、年をまたいで3週間ほどになりました。

2019年の1月、帰りの飛行機まで1日2日、余裕がありました。お正月ですから、何かないかしらと思って、今度は那覇の観光案内所に行きました。

「お正月のイベントは何かありませんか」

「首里城がいいですよ」

また首里城です😆ですが、今度は時間がありました😚

行ってみて、驚きました。琉球王国のお正月の行事を、再現していたのです。

100人か、200人くらいでしょうか。王様がいて、こちらに家来の方々がいて。それを本物の人間が演じるのです。

すごいものを見た、と思いました。

お正月の儀式「朝拝御規式」を再現した模型
お正月の儀式を再現した模型。走って通り抜けた2018年12月、焼ける前の正殿の中で撮っていました
2019年元日、首里城正殿の前で演奏する人々
2019年の元日。正殿の前で、昔の楽器の演奏がありました
琉球王国のお正月行事の再現で、正殿の前へ進む家来役の方々
家来役の方々が、正殿の前へ進んでいきます(2019年元日)

その年の10月31日

2019年10月31日の未明、首里城は燃えました。

午前2時47分ごろ、正殿から火が出て、正殿を含む8棟が焼けました。

テレビで見たとき、しばらく言葉が出ませんでした。

私が走って入った、あの門。30分で通り抜けた、あの広い場所。お正月に大勢の方が並んでいた、あの正殿。

沖縄の方々にとって、どれほどのことだったかと思います。私のような一度きりの旅行者が、何かを言えるものではありません。

ただ、ひとつだけ思ったことがあります。

あのとき船が止まっていなければ、私は首里城を見ていませんでした。

予定どおり座間味へ渡っていたら、那覇には戻っても、わざわざ首里城には行かなかったと思います。船が欠航してくれたから、燃える前のあの場所を、この目で見ることができました。

燃えたあとも、二度おじゃましました

じつは私、そのあとも首里城に行っています。

2024年10月と、2025年の元日です。

守礼門は、変わらずそこに立っていました。門をくぐった先は、まだ工事のかこいの中です。作業をされている音が聞こえてきます。

守礼門の前に立つ筆者(2024年10月)
2024年10月、守礼門の前で。門は変わらずそこにありました

正直に申しますと、さびしくないと言えば嘘になります。

でも、工事の様子そのものを見せてくださっているのですね。木を組む作業や、瓦をつくる工程を、見学できるようになっていました。建て直しているところを見られるのも、いまだけです。

燃える前を見て、燃えたあとを見て、建て直しているところを見て。それならやっぱり、できあがったところも見たいと思うのです。

工事中の首里城正殿を覆う素屋根(2024年10月)
2024年10月。正殿は、工事用の大きな建物(素屋根)にすっぽり覆われていました
首里城正殿の復元に使う赤瓦の見本(2024年10月)
正殿の屋根に使う赤瓦の見本(2024年10月)
「檜」「龍」と書かれた首里城正殿の復元用の木材(2024年10月)
「龍」と書かれた檜の材木。作業場の様子を、ガラス越しに見学できました(2024年10月)

そして、2026年11月23日

首里城は、戻ってきます。

首里城公園の公式サイトによりますと、2026年11月22日(日)に正殿復元の完成式、そして11月23日の正午から、正殿の一般公開が始まるとのことです。

首里城は、これまでにも何度も焼けて、そのたびに建て直されてきた建物だと聞きました。今度もまた、建て直されたのですね。

👉 首里城公園 公式サイト

ですから、また行くつもりです。今度は、走らずに。30分ではなく、ゆっくり座って見たいです。

おわりに ── 船が止まった日のこと

この旅では、結局船が2日つづけて欠航して、那覇で足踏みしました。翌日はひめゆりの塔にも行きました。座間味に渡れたのは3日目です。

旅の計画が崩れるのは、その場では困ります。心細くもなります。

でも崩れたからこそ会えた方がいて、崩れたからこそ見られたものがありました。

冬の沖縄に行かれる方へ。船は止まります。日程には、どうぞゆとりを持ってください。

そして、止まってしまったら。その日にできることを、してみてください。思いがけないものに、出会えるかもしれません。

📝 旅メモ(2018年12月〜2019年1月・約3週間の沖縄旅から)

この記事の時刻は、私が撮った写真の撮影時刻から確かめたものです。いまの時刻や料金は、お出かけ前に公式サイトでご確認ください。

✈️ 航空券:エアトリでお近くの空港から那覇への料金を比べる

🏨 那覇の宿:じゃらんで那覇のホテル・旅館を探す

⛩ 斎場御嶽:斎場御嶽 公式サイト

🏯 首里城:首里城公園 公式サイト

このあと渡った座間味島のことは、こちらにまとめました☺️
・座間味島への行き方と島の回り方|船が2日欠航した70代ひとり旅(慶良間諸島②)

ほかの沖縄の島の記事も、よろしければどうぞ☺️
・西表島の行き方・アクセス・移動手段|70代一人旅の実体験まとめ
・小浜島 ひとり旅 70代完全ガイド|2日間で楽しんだ全記録とおすすめスポット
・今までに訪れた日本の離島一覧|70代ひとり旅で198島

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